プロローグ

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それからだった。 僕と〇○ちゃんとが話さなくなったのは… いや、○○ちゃんは何時も僕に話し掛けて来ていた… それを、僕は無視し続けた。 ただ馬鹿にされたくないって理由だけで… 当時は、それが全てだったのだが… 今の俺が当時の僕に出会う事が有るのなら、拳骨の一発でもくれてやって(児童虐待?そんなもん知るか!!)でも、一緒に居させたんだろうな… 後々になって後悔させない為に… それから暫くたって、○○ちゃんも話し掛けて来なくなり、それが当たり前になっていった。 そんなある日 誰かが言ってたんだと思う… 『○○ちゃんが親の仕事の都合で引っ越す事になったらしい』と言う事を… そんな時でも、当時は変に意地を張っていた僕は、最後の最後まで○○ちゃんと話す事は無かった… そして、○○ちゃんは引っ越して行った。 残されて初めて叱られる事以外で泣いたと思う 変な意地を張って、○○ちゃんを避けていた自分が情けなくて… 散々泣いても○○ちゃんには逢えない現実を突きつけられた。 それから暫く経って、何気に○○ちゃんの家の前まで行ってみたけど、当たり前の様に人の気配を感じない家と表札を外された門がひっそりとしていただけだった。 後悔の余りに泣きながら帰ったのだけは覚えてる… アレから数年の月日が経ち、俺は高校生になっていた。 当時を振り返り、多分…アレが初恋だったのだろう… 良く使われる言葉の中の 『初恋は実らない』 を本当の意味を知った。 正確には『実らせなかった』が正しいのだろうけど…
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