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「ハクチョウ君、私のことは気にせず一緒に帰りましょう。寮はすぐそことはいえ何かあってからでは遅いですから」
「ダメだよ!!トキさんの恋路をめちゃくちゃにすることだけはしなくないもん。折角の二人きりを邪魔したくないよ」
トキさんは僕の頭を撫でてくれた。
トキさんの手は女性みたいに爪がきれいで長い。
好きだな。
そういえば、クジャクもこういう手なんだよな……。
「もういい。トキ、お前はさきに帰れ。ハクチョウは俺がなんとかするから」
「しかし……」
「ハクチョウに一つ言わなければならないことが有ったからな。ついでに少しコイツをいじめる」
ゲッ。
何を考えているかは知らないけど、あのクジャクの目は絶対にヤバい。
生きて帰れないかもしれない。
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