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胸がキリキリ痛む。
頭も痛い。
僕はどうしたらクジャクの恋人になれるの。
僕はもう待てないよ。
ねぇ、どうか早く気づいてクジャク。
僕はクジャクのことが好きで好きで……。
──もしかしたら、僕が男だから?
うんうん。
クジャクは好きになった人がたまたま同性になることもあるって、別に嫌いにはならないって昔言っていた。
──僕が子供っぽいから?
でも、いつも仕事するときは騒いでないよ。
できるだけ迷惑にならないようにしている。
──好きな人がいる?
否定はできない。
クジャクは学園の人気者だ。
僕なんか不思議っ子って呼ばれるだけでクジャクのような人気もない。
クジャクなら学園で女子の恋人や男子の恋人をつくっても無理はない。
僕は眼中にないのかもしれない。
こんな犬耳のようにたった癖っ毛もこの童顔もクジャクには不釣り合いだ。
僕みたいな子供なんかより美麗で大人びた人が好みなんだ。
背筋が寒い。
春先の風でもないのに僕には肌寒く凍えそうだ。
「クウちゃん」
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