劣等感

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劣等感

砂埃が隠した劣等感は     雨が降るのをただ恐れている     生まれた瞬間やそれ以前に      神は魔の手に買収されたのさ     コウノトリが去り際に押し付けた     理不尽な請求書を     皆恥じながら懐に隠す     さらに深くへと厚着を続け      脱ぎ捨てようも見栄が睨む      育ちゆく中で膨らんだ利息は     切り離せない過去に揺らめき     俺はまた別の袖に腕を通す
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