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やってらんねー、なんて言えないよな。一応俺も参加してるわけだから。
ライフルのセーフティを解除してレンジャー4の持ち場へ向かう。
……それにしても、キャーキャー煩いな。前から……?
ヘルメットを外して目を懲らしてみる。すると――。
「おいおい、何だありゃあ……?」
巨大生物、とはよく言ったものだ。
簡単に言うなら、『デカイ蟻』だ。体長3メートルはあろうかという蟻の大群が、逃げ惑う市民を襲っている。
その中の一匹がこちらに気付いた。やたら長い脚をワサワサと動かして近寄ってくる。
……速い!
「なっ……」
頭より先に体が動いた。俺は手持ちのアサルトライフル『AF14』を蟻に向けて乱射していた。
ものの数発撃ち込むと大量の赤黒い液体を撒き散らして動かなくなった。
流石は最新型のアサルトライフル。鉄板を容易に撃ち抜く威力は伊達じゃないってか。
「おいっ!ストーム1!前を見ろ!」
突然、後ろから声が掛かった。ふと目を上げると蟻と真正面から目が合った。
……蟻ってこんな顔してたんだな。
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