儚き音色。

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 自己紹介から休み時間までが悠久にも感じられた。  休み時間、到来と同時にクラスメイトによる、包囲網が出来ようとしていた。  ここにいるのは、非常にまずい。 「蒼っ!!」 「ん……なん」  蒼の手を握り、包囲網を突破することにする。  ウハ……小さくて温かい……気持ちいい。なんて思ってないんだからね。うん。 「逃げんなっ!!」  クラス一同の怒声……、そんなこと言われても、私は、逃げますよ。 「なんで、逃げるんだ?」  君のせいですね。  朝、起きたらベッドに転がりこんでいやがったくせに。何故か服、はだけてたし。別に、興奮なんてしてませんよ。えぇ……。  それにしてもさっきの発言は、まずい。俺のクラスには、幼なじみだっているんだぞ……。
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