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嵐たちがそんな会話をしている同時刻
物語は静かに動き始めていた。
火渡家の屋敷
灯火「俺がいない時に木風が危なかったなんてな…クソ」
灯火は悪態をつきながら夜の庭を散歩していた。
部屋にいても頭の中がもやもやするために屋敷から飛び出したのだ。
灯火はしばらく散歩をしたらすぐ屋敷に戻るつもりだった。
灯火「ん?」
しかし灯火の目はなにかを見つけてしまった。
外灯に照らされた樹
その樹の下で眠っている人がいた。
最初は酔っ払いが火渡家に侵入してきたと思った灯火は、警備員はなにしてるんだ…と後で注意しようと思いながら寝ている人物に近づいていった。
しかし、夜のせいでよく見えなかった姿が近づくにつれはっきりと見え始め、灯火はまた、ん?と思った。
寝ている人物は子どもだった。
灯火と同じくらいの身長である。
灯火「んん!?」
さらに近づき、今度は顔がはっきりと見えた。
灯火「なんでここにいるんだ?」
その人物は灯火がよく知る人物と同じ顔であった。
灯火は肩を揺らしてその人物を起こした。
灯火「おい風月、起きろ。なんでここにいるんだ?」
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