1.パッチワークマン―①

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「分かった、依頼を受けよう」 アルバートが言うと、サラはパッと表情を輝かせる。 「ありがとうございます、これで父の仇が討てます――」 「おいおい、あんまり過度な期待はしないでくれよ」 素っ気ない態度のアルバートにサラは少し落ち込んだようで、しゅんと肩を落とした。 「……そうですよね。警察があんなに捜査してても捕まらないのに、探偵さんがすぐ捕まえられるわけ――」 「勘違いするな、別に捕まえられないと言った訳じゃない。ただ、変なプレッシャーをかけられちゃこっちがやりにくいってだけだ」 ボリボリと後頭部を掻きながら、アルバートはきまりが悪そうな表情で言った。 キョトンとするサラ。 キュリオは、そんな2人のぎこちないやり取りを微笑ましく見ている。 「おい、なに笑ってんだ」 「別に笑ってないですよ。これが僕の普段の表情ですから」 「……けっ、言ってろォ」 アルバートは荒っぽくため息をつくと、すっとソファーから立ち上がった。
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