FirstContact

1/21
前へ
/21ページ
次へ

FirstContact

 2089年7月。  その時、アメリカ合衆国ケンタッキー州は夜の帳の中にあった。    星をたたえる地球の空には、民や軍に関わらず、航空管制のために、無数のレーダー波が飛び交っている。そのレーダーの一つに突然反応が現れたのは、日付が変わってそれほど経たない時だった。  ケンタッキー州のルーイビルから東に約10kmに、謎の反応が現れたのだ。そこには空港の類は無く、ヘリにしては早い速度で、それは東へ向け進んだ。東といっても、数度北へ向かうその先に有るのが、ワシントンDCだったのが問題となった。    純粋に何かの事故なら、東のワシントンに向かうより、北のインディアナポリスか、北東のコロンバスへ向かった方が近い。 実際、その謎の飛行物体への通信は最初、インディアナポリスから行われた。しかし何の返答も無く、『何らか』の国防に関わる事態の可能性も有り、空軍が出動する事態に至った。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加