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「な…やめてくだせェ!!」
「ミツバが心配してんぞ。」
間をおかず、そう言われた。
「…うそだ。
姉上は、あんたのこと嫌ってる俺を…邪魔だと思ってるに決まってまさァ。」
「…お前の中のミツバは、
そんなもんかよ。」
「だって…そうでしょう?
あんただって、俺のこと…!」
言い終える前に、
涙が溢れてきた。
俺はみんなにとって邪魔なんだ。
…イラナイ存在なんだ…。
「ばーか。」
土方さんは俺をおぶったまま、後頭部で俺の頭を小突いた。
「俺はお前みたいにガキじゃねぇよ。
邪魔だと思った事なんて一度もねェ。
みんな、お前のこと心配してる。
だから…泣くんじゃねぇ。」
「…っ。
やっぱ俺、
あんたのこと嫌いでさァ…。」
「おー、そうかいそうかい。」
やっぱコイツは気にくわねェ。
わかっちまったよ…
姉上がコイツの、どこに惚れたか。
「でもまだ姉上は渡しませんけどねィ。」
「なっ…
別に俺はそんなんじゃ…///!」
「…へへっ」
「…!
やっと、笑ったな。」
土方さんが、優しく微笑んだ。
「え…?」
「そんくらい悪態ついてた方が…お前らしくて丁度いい。」
「…うっ、
うるせー土方コノヤロー//!」
…やっぱりお前は気にくわないけど。
だけど、これからは…
俺の大事なモンの中に、
お前もいれてやってもいいかな。
終
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