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――授業が終わったので私は“友達クラブ”に顔を出してみることにした。
活動場所は屋上らしい。
変わってるなあ。
薄暗い非常階段を登り屋上の扉の前まで来た。
普通なら怒られるけど、活動場所だしきっと許可を取っているんだろう。
私は扉を開ける。
外の眩しい光がさしこんで来た。
急に明るいとこに出たので目の前が真っ白になる。
目がなれてくると奥の方に四人の女子が集まっているのが見えた。
彼女達は私の姿を見つけると、
「こっちこっち~」
と言って手を振ってきた。
「あ、はい」
私は彼女達のもとへと駆け寄る。
「あなた新入部員?」
四人の中では一番背の高い女子が聞いてきた。
「え、あの、その」
みんな先輩なので緊張してどもってしまった。
「フフ……緊張しなくていいのよ」
「あ、あの友達クラブって何なんですか!!」
しまった。
はっきり話そうと思ったら大声で話してしまった。
恥ずかしい……。
「アハハッ可愛いわね。名前は?」
「あ、相澤真弓です……」
「私は部長の木下三奈よ。よろしくね真弓」
「うちは片桐結衣!! 仲良くしようね!!」
「私は鈴木愛。よろしく」
「宮崎直美だよ!! 真弓とは気が合いそう」
「え、あ、はい、どうも……」
立て続けに自己紹介されて、たじろいでしまう。
「それで、友達クラブって何?って質問だったわね。」
「はい……」
「そのまんまよ。クラブに入った人達はみんな友達なの」
「え……それだけ?」
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