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「どうしよう……」
「……皆で死にましょう」
…………え?
今、三奈がおかしなことを言ったような気が……。
「そうね、愛は死にたがっている。愛だけ死ぬのは可愛そうだわ」
え、直美!?
「皆で死ぬしかないね」
結衣まで……。
皆はそう言うと愛と一緒に屋上の端まで歩いていってしまった。
このまま全員で飛び下りるつもりだ!!
「どうしたの真弓、早くあなたもこっちに来て」
その場に立ち尽くしていた私を三奈が呼ぶ。
「何で!? 皆急にどうしちゃったの!? 普通なら友達が死のうとしてたら止めるでしょ!? 何で一緒に死ななきゃいけないの!?」
「友達だから一緒に死ぬのよ。早く来なさい」
何で……。
何で何で何で何で何で!?
全然わかんない!!
あまりにも急な出来事に私の頭は混乱していた。
「そういえば真弓、私達まだおそろじゃないものがあるよね」
そんな私に結衣が笑顔で語りかける。
「な……何?」
私はただ訊ねることしか出来なかった。
そして結衣から笑顔は消え、静かに言った。
「何で真弓だけ生きてるの?」
「え、それどういう意……」
そう言いかけ彼女達を見る。
みんな……足が透けてる……。
何で……みんなもう死んでるの……?
「真弓も死んでおそろになろうよ」
「そうね」
「そうそう」
「そうだよ」
四人はそう言うとゆっくりと私に近付いてきた。
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