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「……それをどうする気だ?」
恐る恐る谷口に聞く俺、綾さんと知り合いだと分かっただけで急に怖くなりました。
「そうだね~、沙羅のファンクラブに見せようかな、あっ、新聞部に売るのもいいかも!」
成る程、どちらにせよ俺は血を見る事は確定だな。
てか沙羅にファンクラブあったんだ。
きっとスローガンが『〇島幸助は悪』とかなんだろうな……
「何が望みだ?」
「さすが茅島ちん、話が早いね!」
頼む、ニヤニヤはやめてくれ……
色んな意味で怖すぎるんだよ……
「実はね~、私欲しい服があるんだけど、お小遣が足りなくて困ってるんだ~」
うん、最近後の展開が読めるようになったな。
コナン君も真っ青だぜ。
「5000円!」
谷口が手を広げて俺の方へと向ける。
女の子にカツアゲされるなんて生まれて初めてです。
「ふざけんな!5000円ってどんなに…」
「見て!ここに沙羅の「うわぁぁ!調子乗ってすみません!!」
「ははっ、よろしい!」
もうヤダォ……
俺が毎晩通帳とにらめっこしては一生懸命節約してようやく7000円近く貯まったんすよ!?
あーあ、新しいおかず作りはまた今度だな……
「幸助君!見ててくれた!?」
ナイスバッドタイミング!!
どうやら沙羅さん泳ぎ終えたようです。
……ああ……どうしよう、なんて言えば……
「茅島ちんは見てないよ!私と大切なお話してたもんね~?」
空気読んで下さい。
俺を陥れてそんなに楽しいんでしょうか?
「幸助君のバカァ!!」
はい、最悪の展開ですねありがとうございます。
思い切り泣いてもいいですか?
この後、放課後までずっと沙羅が口を聞いてくれなかったのは言うまでもなかった。
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