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「もう!来て早々驚かせないでよね!」
「はい、ずびばぜん……」
家に上げていきなり怒られる俺、非常に悲しいです。
これでも僕、頑張ったんすよ!?
頑張ってアザラシみたいに動いて鍵を開ける事を成功させたんす!
まあ、その後に彼女の悲鳴を聞くはめになるとは思わなかったけどね……
思った以上に突き刺さりました、タンスに小指ぶつけるくらい辛かったです。
わぁーてますよ、自業自得でしょ?
でも言わせて、ちょっとは慰めようよ。
「でも私を待っててくれたんだよね?すっごく嬉しいよ!」
もう涙が出そうだよ~
このお方は俺が一番欲しい言葉をとびっきりの笑顔と共に与えてくれるんだぜ?
感動だ。
今度この想いを胸に詩でも書こう……
「もう足大丈夫?」
「まだ少しキツイかも…」
「そっか、なら私がマッサージしてあげるね!」
「えっ!?」
いや、それは嬉しいけど、なんか響きが……
「どう?気持ちいい?」
……ヤバイ……沙羅上手過ぎる。
気持ち良すぎて変な声が出そうだ……
いやダメだぞ!そんな事があっては皆の茅島幸助像があらぬ方向に……
それはよくない。
断じてよくない。
けど最高だよな、彼女と過ごせる日は。
これで二人きりならもっと良いんだろうけど……
「うわっ、堂々といちゃついてますよ彼ら」
「恥じらいないんすかね姐御?」
「まあ彼氏も彼氏なら、彼女も彼女だからね~」
「……ゴホンッ!」
なんでいるんすか?
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