誕生日~てんてこ舞いな日~

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「俺も言ったんだけどさ、翔太が幸助なら喜ぶからってずっと言うんだよ」 一人暮らしの俺に? なんだ?翔太君はあやとりの一人技を極めろって言いたいのか? うわぁ、雨音ちゃんの苦笑いした顔が鮮明に思い浮かぶよ…… そういえば二人ってなんで付き合う事になったんだろう? 美男美女でお似合いなのは分かるけど、完全に翔太君が主導権握ってる感じだし…… 雨音ちゃんから告白したのかな?孤児院の仲間から急に恋人になるってどんな感じなんだろう? まあいっか、今度雨音ちゃんに聞いてみよ。 翔太君、この紐は………ちゃんと使うよ………うん。 「あら~?そういえば椿からもあった気がするわ~」 おいおい、俺の情報はどこから漏れてるんだ? 誕プレは嬉しいけど、椿さんに俺の誕生日を言った事はないぞ? 「これよ~」 綾さんから渡されたのは、茶封筒だった。 おっ? 何かの商品券でもくれるのかとか思いながら封を開けると…… 『入部届け』 ……誕プレに入部届けって、そりゃあんまりやないかーい。 ええぇぇ!!!? 椿さんまだ諦めてないの!!? 俺無理なんだって、忙しいもん! また改めて椿さんと話す必要があるな…… 旧色紙室か、懐かしいぜ。 「幸助君、実は私も「そうだ茅島、美砂ちゃんからも何かあったぞ」 「美砂ちゃんから!?」 へへっ、美砂ちゃんからなんて心躍るぜ。 沙羅が忍を睨んでいるのはこの際置いとこう。 「これだ。美砂ちゃんらしいっていったら美砂ちゃんらしいな」 美砂ちゃんのプレゼント、それはプラスチックのシャベルだった。 そっか、最近遊べてないもんな~。よし、明日遊びに行くから待っててな! その事を考えながら表情を緩めていると、背中にものすごい殺気を感じた。 「ふーん、そんなに美砂ちゃんのプレゼント嬉しいんだ……」  
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