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振り返ると、腕を組みながら俺に冷たい視線を送ってくる沙羅。
……何故だろう、じっとりと嫌ーな汗が流れてくる……
「えっ、えっと、そうだ!俺、沙羅からのプレゼントすげえ楽しみにしてたんだ!その楽しみ度ときたらヤベェよ、一ヶ月前の修学旅行ですでに眠れないぐらいヤベェ!」
俺の馬鹿野郎!!
必死過ぎて逆に怪しいだろ!!
なんでいつも最善策を選べないんだ?
……ああ……アンサートーカー超欲しいな……
「……そっかぁ、でも美砂ちゃんのプレゼントで満足したでしょ?じゃあ私からはいらないよね?」
「えっ!!?欲しい!メッチャ欲しいよ!」
「もう遅いもん!バカッ!」
うわーん!
また沙羅にバカって言われたよ~
そりゃ馬鹿だけどさ、言い方ってもんがあるよね?
ちょっと頭弱いんじゃないですか?とか、馬と鹿合わさったら君になるねとかさ……
「比喩が雑よね~、いきなり修学旅行出すって分かり辛過ぎ~」
「『すでに眠れないぐらいヤベェ』だって!ハハハ!」
「ププ、正樹、笑っちゃいけないって……」
「いや、茅島がアホ過ぎて逆に笑えねえだろ」
……マジで何しに来たの?
今日俺が祝われる日ですよね?
こんな日くらい、俺を弄らなくてもいいじゃない……
沙羅も怒っちゃうし最悪な展開。
ああ……二分前に戻りたいよ……
「幸助、沙羅から誕プレをもらえなかったのは実に悲しい事だ。君の心も、青色で渦巻いていると思う……だからそんな君に一言送りたい。
ドンマイ!」
おめいら帰れ。
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