誕生日~てんてこ舞いな日~

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「ちょっと渡!私そんな事聞いてないよ!」 沙羅は何も知らなかったようで、直ぐさま渡に問い詰めた。 「そうだよ?だって言ってないもん」 「なんで!?」 「だって、言ったら沙羅絶対止めるだろ?」 「当たり前でしょ!?幸助君の誕生日なのに勝負なんておかしいじゃない!」 「……沙羅さ、ホントは俺達に負けるのが怖いんじゃないの?」 否定し続ける沙羅を挑発する渡。 そこに正樹がさらに被せてきた。 「そうだよな~、彼氏の前で一位取れなかったら立つ瀬ないしね!」 ……正樹、それは言っちゃマズイ。 沙羅から黒色のオーラが見えるもん、しかもとめどなく出てるし。 「……いいよ?私負けないもん」 そう述べて俺をジロリと見る沙羅。 笑ってるけど笑ってない…… メッチャ怖いよ~ 俺に何を求めてるんだ? 言っとくけど、彼女だからといっても料理でひいきしないからな? 私を信じなさいってか? だったらもっと爽やかに笑おうぜ、今のあなたの笑顔ならライオンも裸足で逃げちゃうよ? まあライオンは裸足だけどさ…… 「じゃあ、順番決めじゃんけんね?」 「オッケー!」 「最初はグー!じゃんけんポンッ!」 厳粛なじゃんけんの結果…… 一番、忍 二番、綾さん 三番、渡 四番、沙羅 五番、正樹 の順番になりました。 この順番がどう命運を分けるのか、楽しみです! 気付いた。 俺キモい。
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