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「ちょっと綾さん!何入れたんですか!?」
俺の口に入るものだからであろうか、沙羅がすかさず綾さんにツッコミを入れた。
「え~?魔法の調味料よ?だって冷奴だけで勝てる訳ないじゃない~?」
ははっ、魔法言うとりますけどこの方。
久しぶりにきたな、この衝動。
綾さん怖い綾さん怖い綾さん怖い綾さん怖い綾さん怖い綾さん怖い
すべった後の空気よりも怖いよ~
誰か!自衛隊を呼んでくれ!
「魔法って何ですか!具体的に言って下さい!」
そうだ沙羅!頑張れ!
魔法を信じるのは、キスで子供が生まれると思ってた小4までだ!
小5の保健の授業で現実を知るんだよな……
あの時は、母さんの目をまともに見れませんでしたマジで。
「そうね~、ちょっと幸助がうっとりしちゃうかな~」
…………はい?
うっとり?
じゃあそれは媚薬か何かですか?
だとしたらヤベェじゃんか!!
この人は俺をどうする気だったの!?
「うっとり?」
ちょっと待とうな沙羅さん?
なんで興味ある感じの口調で聞き返すのかな?
「そうよ~、沙羅ちゃんも見たいでしょ、幸助のうっとり姿。沙羅ちゃんに甘えてくれるかもよ~」
「幸助君が……私に?」
ダメだぁぁぁぁ!!!
我に返って沙羅!!
目の前の女はサタンなんだよ!?
甘い口調であらゆる人間を唆し、そしてそれを遥か高みから見ながら盛大に笑う……
頼むから道を踏み外さないでぇぇぇぇ!!
「……見たい……かもです……」
もはやお決まりの展開のようです。
その言葉を聞いて綾さんは、今までにないくらいニヤニヤ度を高め一言……
「食え」
皆さん。
例え人格が変わっても、僕は……僕です。
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