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ってそんな事があってたまるかぁぁ!!
絶対逃げ切ってみせる、綾さんの思い通りになんてならないぞ!
俺の前にはサタン、その後ろでワクワクしながら見ているのが我がプリンセス。
後ろは壁、横移動は可能だが、すぐに綾さんに回り込まれるだろう……
なら!俺の取るべき行動はただ一つ!
「正樹~とってもスイーツなもの食べたくないか~?」
「はっ?これ冷奴だろ?」
「俺もそうだと思ったんだよ、だけどな、よーく見てみると………
杏仁豆腐っぽくない?」
なんてミステイク。
思い浮かばなかったとはいえ杏仁豆腐をチョイスした自分に憤りを感じてきた。
いくら何でも正樹がこれを「確かに!杏仁豆腐なの!?」
………
もしかしてイケるパターンのヤツ?
正樹は少しずつ俺に近付き、観察するように冷奴を見た。
……よし、ここまできたならやるしかない!
「おい幸助、やっぱこれ冷「つべこべ言わず口に運べやコラ!」
「ぐむっ!?」
テヘ、強行手段に出ちゃった!
沙羅と綾さんの視線が厳しいのは決して気にしない。
それよりも正樹だ。
何か変化するのか?
「騙したな幸助!!普通の冷奴じゃんか!!」
あら?変化無し?
そりゃそうか、媚薬なんてある訳ないか……
「もう許さん!キスしてやる!」
「へ?」
正樹は聞き間違いかと思わせるような発言をすると、俺に跨がるように飛びついてきた。
そして顔を近付けてくる……
「イヤァァ!!!それは違う!!」
「正樹!!ダメだよそれは!!」
「知るか!!ムンムンするんだ俺は!!」
正樹君には首に手刀を入れ、しばらく眠ってもらう事にしました。
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