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気を取り直して渡が打ってくれたそばを口に運ぶ。
「……よく見ると、結構大きさまばらだな……」
「素人がやったのにそんなところ気にするか?」
へいへい、どうせ俺は生粋の料理オタクですよ。
ちょっとふて腐れたが、普通にそばは美味しかった。
やっぱり手打ちしてくれたのが大きかったな、気持ちがこもっているようで、通常のそばよりも美味しく感じられた。
「ごちそうさまでした」
「よし!点数は!?」
渡のその言葉に毎度視線を向ける一同。
視線を向けられる度に緊張するのだが、自分の中の点数が変わる訳もなく一言告げる。
「88点」
「よっしゃあ!!」
大きくガッツポーズを決める渡。
正直太さがまばら以外は非の打ち所がないし暫定一位は当然だろう。
綾さんから舌打ちが聞こえたような気がしたが、気がしたような気がした事にしよう。
あれ、自分でも何言ってるか分かんなくなった。
まあいっか、俺の中では次が大大大本命だからな。
「幸助君!楽しみにしてた~?」
「メッチャ楽しみだった!」
「エヘヘ!」
ヤバイ……最初でこの可愛さか……
料理の判定は真面目にできる自信はあるけど、理性を保てる自信は微妙だな……
「あらら、あの笑顔でプラス3点かしら?」
「どうすんの?これなら途中過程で沙羅に負けちゃうよ…」
「……俺負けてるしどうでもいいや、はは」
「コラ幸助!反則すんな!」
いつも思うんだけど、その陰口絶対聞こえるように言ってるよな?
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