プロローグ prologue

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ふと、彼は手を止め映像から顔を上げるとドアへと顔を向けた。 そのドアの向こうにある廊下に、意識を集中させると、先に一瞬感じたよりもはっきりと、人の気配を察知する事が出来た。 すぐさま、携帯端末の電源をoffにする。 それまで現れていた映像は掻き消え、彼の前は何もない空間に変わる。 彼が携帯端末を膝の上に置いてあったハードカバー本の下に隠すと同時に、ノックも無しに部屋のドアが開かれた。
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