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―――――「はい完成。」
私はそれまで髪が目に入るもんだから
目をつむっていたのだが。
その声を聞いて目をあけた。
「……う‥わぁ…!!」
鏡のなかには、さっきまでとはとは全く違う私が映っていた。
「髪の長さは胸あたりまでにさせていただきました。
前髪は長かったので残して分けようかと思ったのですが、
思いきって切らせていただきました。
そして前髪以外の毛先はカールさせていただきました。
お客様は色白で細身ですので、こう言った髪型がお似合いかと思ったので。」
イケメン美容師は鏡を使いながら丁寧に説明してくれた。
私は思わず美容師に
「ありがとうございます!
すっごい感謝です!
まるで私が私じゃないみたい…。」
と結構大声で言ってしまった。
自分でも恥ずかしくなって手で顔を隠した。
「クス…いえいえ。喜んで戴けて光栄です。」
その言葉を聞いて、私は顔をあげて少し笑った。
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