日常の先

2/6
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「もう閉めますけど…」 「そうですか…わかりました。これ、貸出しお願いします」 貸出し手続きを終えた本を片手に教室を出ると、図書室以外の明かりは消え、ぼんやりとした月明かりが差し込み始めていた 「もうこんなになってたんだ…早く帰んなきゃ……」 薄暗い廊下を少し早めに歩いて校舎を出る 空に輝いている月は赤みがかった光を発している 「下弦の月、赤…何か出てきたら面白いのに」 ぽつりと小さく呟きながらも、静かな道を歩いていく
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!