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「もう閉めますけど…」
「そうですか…わかりました。これ、貸出しお願いします」
貸出し手続きを終えた本を片手に教室を出ると、図書室以外の明かりは消え、ぼんやりとした月明かりが差し込み始めていた
「もうこんなになってたんだ…早く帰んなきゃ……」
薄暗い廊下を少し早めに歩いて校舎を出る
空に輝いている月は赤みがかった光を発している
「下弦の月、赤…何か出てきたら面白いのに」
ぽつりと小さく呟きながらも、静かな道を歩いていく
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