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恋の終わり
夕焼けに染まる、放課後の教室。
人気のない静かなそこで、あたしは一人、席に着く。
窓際の一番後ろの席に腰を下ろしながら、ぼんやりと宙を睨んだ。
見つめていたはずの机が、じんわりと歪んでいく。
それを確認して、自分が泣いているのだと気付いたけれど、ここは誰もいない教室。
それを隠す必要もなくて、次々とこぼれ落ちる涙をぬぐうことすらしない。
どうしようもない孤独感に、更に涙を流したんだ。
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