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すると薄く金がかった髪を少しだけ風に揺らしながら、その人物は振り向いた。
目の辺りまで伸びた前髪を左で分け、眼鏡を掛けているその少年。
端正な顔立ち。
眼鏡の奥から覗く瞳は少しだけ青かった。
一瞬にして、目が離せなくなる。
その少年の風貌に。
さっきまでの勢いはどうしたのかと自分でも感じていた。
その勢いをなくさせるほど、圧倒的で……綺麗で。
存在に目を奪われていたせいか、息をするのを忘れていたらしい。
苦しさに、咳き込む。
「ごほ……ごほっ……」
苦しくて苦しくて、咳をするたびに苦しくて。
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