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「悪いですけど、こう見えてもナチはすごく強いんです!!心が自分の強さについていけてないだけで、本当はとても頼りになるんです!」
「ポ……」
一瞬、ナチのしがみつく力がゆるんだ気がした。
「思い出して下さいナチ。
お父さんのメタグロスに比べたら、ちっとも怖くなんか無いはずです」
「………」
相手の不安を消し去るかのように、リキはにっこりと笑いかけた。
「ポ!」
ナチはそれに答えるように、手をカウンターから離す。
「一緒に戦ってくれますか……?」
「ポ!」
ナチはリキの手から離れ、クルクルと目の前で空中を旋回(せんかい)してみせた。
「ありがとうございます!では、行きますよ!!」
扉の鐘の音と共に、今度はナチと一緒に店の外に出る。
━━お父さんのメタグロスよりは怖くない━━
さっき自分が言った言葉を思い出し、リキは帽子を深く被り直した。
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