偶然の出逢い

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変わっていく事に、薄々気づいていた。 なのに、何もしようとしなかった。 「今からでも遅くないなら、間に合うなら…親父を…王を止めたい。」 「…俺も、同じ気持ちだ。」 「私も、です…。」 三人は手を取り合う。 「…お前達はこの後、どっちに行くつもりなんだ?」 現在はフィーの出身であるレグノアンの領域内にいる。 魔界中から情報を集めるなら二手に別れた方がいいと、ジィノは提案する。 「メゴルーチェ、それにランドグラッドの領域。どっちもここからの距離は差ほどありません。」 「うむ…クリアリス達と相談しなければな。」 決定権は全員にある。 自分達だけでは決められない。 ゼアがそう言うとジィノは笑った。 (あの我が儘だったゼアが…そんなことを言うとはな。) ジィノはゼアの耳を引っ張った。 「何をする!?」 「…俺はランドグラッドに知り合いが居る…そっちに行くから、クリアリスにはメゴルーチェに行くように進言してくれ。」 「わ、わかった。わかったから離すのじゃ!」 耳が上下に動く。 「ははっ…さぁ、戻ろうぜ。長居したら、心配されちまうからな。」 「う、うむ。」 クリアリス達とゼア達はほぼ同時に戻ってきた。
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