偶然の出逢い

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呪いにより、若い者から順に衰弱し、死んでいった。 「そして、最後に残ったのが…。」 「この日記を書いた…恐らくお爺さん、ね。」 「……。」 (年老いた自分ではなく、子供や孫達から…。) 身内が亡くなっていくのを看取り。 やがて独りになった。 「…骸になってからも死にきれず…ずっと…。」 寂しさを埋めるために、一族の骸を動かし、そして。 「森に入った者を家族にしようと引き込んだのか。」 「…可哀想…。」 「リミル…な、泣くな。」 優しく背中を叩く。 「日記の文字は、段々読みにくくなっていくわ。きっと…。」 言いにくそうに瞳を閉じたイリーナを見て、ここまでと判断した。 「…ありがとう…イリーナ。良くわかった。」 少しの間、沈黙が生まれる。 各々考えているようだ。 「なぁ、一つ良いか?」 「ゼア?どうした?」 「魔剣は…どうなったのじゃ?」 「…ちょっと待って。」 日記を読み返す。 魔剣が原因で呪われたことは解った。 しかし魔剣がその後どうなったのかは一切書かれていなかった。 「誰かが屋敷から魔剣を持っていったとか!」 「それも可能性としてはあるが…。」 顎に手を当てる。 「…魔剣が、意志ある武器ならば…。」 「レイド…?」 「復讐を続けるはずだ。」
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