59人が本棚に入れています
本棚に追加
小さな愛
朝、8:16。
小さな無人駅の前で電車を待つ3人がいた。
「おっせぇ!!」
「あと2分で来んねんで?」
「ちょい待っとれ、呼び行ってくるわ」
3人は焦っていた。
お前らみんな、あと一回遅刻したら学校を卒業できないぞ?
という担任の言葉を肝に銘じているからだ。
「俺らマジで卒業出来ねんじゃねー?」
雅也は笑いながらそう叫ぶ。
「困んねんそれ!!!」
あんなは負けずに叫んだ。
「はぁーほんま遅刻やわ!!」
あんなが言う。
「チカのバカたれー!!!!」
雅也が曲がり角に向かい叫ぶ。
電車の音が近くなってきた。
………「早しろ皆待ってるけん」
かすかに聞こえた。
「来たっ!??」
あんなと雅也が目を凝らす。
「ごめんーーー!!!」
呼びに行った健とチカが走ってきた。
「遅いわ!!!」
あんなが言うと
「こいつわしが呼びに行ったとき、のんきに買い食いしよったけん…」
「ごめんて………あっ電車は!??」
「忘れとった!!!」
最初のコメントを投稿しよう!