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その時だ。廊下からざわざわと声がした。
そして、噂の渦中にある筈の男が現れた。
「幸野。」
「一宮さん??…なにしにきたんですか?」
さっきまで会いたかったはずなのに、今の幸野を占める気持ちは『不快』だった。
無視しようと決める幸野に、話しかける一宮。
「幸野、話を聞いて欲しい。」
久しぶりに聞いた一宮の声に、
さっきの無視宣言を撤回させざるを得ない感じを受けた幸野。
無言で席を立って、どこかへ行こうとする。
その際ちらりと一宮の方を向いて、一宮についてくるよう指示を出した。
それに気付いた一宮は、指示通り従う。
着いたのは、幸野が告白したあの場所だった。
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