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「あのっ…!!」
その頃、病院の受付にはまた警官の姿があった。
「どうされました?」
肩で息をする彼の姿に少々驚きながらもナースが返事をする。
「はぁ…八坂…。」
「はい?」
「八坂、、かりんさんの病室は!?」
「…失礼ですが、患者さんとの関係は?」
かりんが虐待を受けた少女であるということをナースも知っていたのだろう。
眉をひそめ、明らかに不審そうな顔をしている。
無理もない。
なんたって今目の前にいるのは普通の格好をした一人の男性なのだから。
「あ、僕はこういう者です。」
ナースの目の前に警察手帳が出される。
「も、申し訳ありません!102号室でございます。」
慌てて謝るナースに愛想笑いを向ける暇もなく、すばやく私服警官は走り出した。
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