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「本日はどうされますか?」
一瞬わけが分からなくて、高杉は困惑気味に医師のほうを向いた。
「本日、高杉さんはどうされますか?
かりんさんを一人で入院させるということでよろしいのでしょうか。」
高杉に意味が伝わるよう、言い直した医師は、かりんのカルテに目を移した。
(どうしようか。
確かにかりんちゃんを一人にすることには問題がある気がする。
しかし、僕一人付き添ったところで何も変わらないんじゃないのか?)
そんな高杉の考えを察してか、またもや医師は提案をした。
「とりあえず、かりんさんの様子を見に行きましょう。
身寄りがあるかの確認もまだ取れていないのでしょう?」
高杉がはっとして顔を上げると、真剣な目をした医師と視線がぶつかった。
「…はい。」
なぜか医師に圧倒されておとなしくなった高杉は、医師と共にかりんの病室へと向かった。
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