二幕~戸惑い~

2/7
前へ
/37ページ
次へ
 執筆は止まっているものの、携帯小説を掲載しているサイトにはファンからの声が時折寄せられていた。   『すごくハマッて一気に読んじゃいました!続きが気になります。更新待ってます』    その言葉を見ると、ありがたい気持ちと申し訳ない気持ちが入り混ざった。  一旦携帯電話をテーブルに置き、キッチンの冷蔵庫を開ける。   「やだ、何にもない……」    中にはアイスコーヒーとバターと水菜しか入っていなかった。買い物に行かなければ。  けれど今夜はもう外食にしようと思い、ブルーのパステルカラーのカーディガンを白いキャミソールワンピースの上に羽織った。初夏といえども、夜はまだ肌寒い。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加