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「あのな、母さん…違うんだ」
母さんの少し長い妄想話が一段落着いた所で俺はそれを鼻をへし折るかのように否定した。
そもそも母さんの中の俺のイメージは、早く卒業したがってるようなチェリーボーイ。だったのか…間違えてもない気はするがなんかショックだ
「あら、彼女と違うのかしら?」
「彼女というかなんというか…」
なんか知らないけど悪魔なんだ~。…と舌をぺろっと出しながらかわい子ちゃんぶって言えたらどれだけ楽なことか。
普通の、変哲もない常識人がいきなりだ、悪魔が友達。とか言ったら周りの人は、「な、なにを言ってるんだ、こいつ?」と変わった目でみるだろう。
……まさに今の俺だ…。
さてどうしろと。
「か、母さんはさ、悪魔とかって信じてる?」
まずは質問をし様子を窺う。
突飛押しもない浮ついたような質問だが、回答次第によってはあいつのことは誤魔化さなければならないわけだし。
「信じてるもなにも、いるじゃない」
「やっぱりだよね……っへ?」
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