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――危ない危ない。
自分が逃亡の身だと言うことを忘れてしまうくらい魅入ってしまっていた。
一応、屋上の更に上には貯水タンクが乗せてある大きな一角があり、その部位に俺はいそいそと乗り込む。
同時に姫ちゃんが屋上に上がってきて、先程の俺同様に桜の木に魅入っていた。
万人が万人、一瞬魅入られてしまうだろうと思うこの景色。
桜華…と言う名を付けた主は恐らく、同じように桜の木を魅入ったのだろうな。
放課後故に時間も遅く、尚且つ生徒指導室に居たせいで更に遅くなった。
姫ちゃんは相も変わらず桜の木を見続けていて、俺は丸見えの状態にしながら姫ちゃんを観察し続けている。
やはり、女の子だのぅ……今現在が何かに興味を持った乙女、と言う顔をしているしな。
姫ちゃんのこの様なギャップに、俺は惹かれたのかもねぇ……
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