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「……で、一体何を探しているんだ?四つん這いになるって事は、相当小さい物なのか?」
「もちろん、運命的な出会いをだよっ!」
俺は全身全霊、全力を持って死ぬ気でその場から逃げ去った。
絶対ヤバい!あれは冗談を言っているような瞳じゃなかった!
冗談で言うならまだしも、本気で言うなら尚、質が悪い。
確かに美少女だが、天然と言う言葉で片付けられない程の重傷者だってば!?
取りあえずその場から去った俺は息を切らしながら膝に手を着いて呼吸を整えることにした。
桜華高校からは離れてしまったが、もうこの際仕方がない。自身の身の安全のためにも、さっきのは正しい判断かもな。
「…ったく、今日は厄日か?」
「おい貴様、この辺で元気のある貴様と同じ位の年齢の少女を見かけなかったか?」
ふと、前方にこのご時世に似つかわしくない執事服を着た人物がいた。
女性なのに執事服と言う若干のアンバランス。切れ目でいかにもサディスト感を漂わせる雰囲気。
だが、最も不思議で恐怖を感じるのは、何故か右手にサバイバルナイフを持っていた。
そして、俺は彼女に向けて放った第一声がこれだった。
「……銃刀法違反って言葉知ってますか?」
俺と、姫ちゃんとの出会いはこれが最初だった――
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