暴力的女神様降臨

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屋上の出入りが自由なのは北沢がよく授業をサボるために屋上を利用することが多く、以前から聞いていた。 聞くかぎりじゃ屋上は安全な場所だと思うが…… 少し戸惑いつつも、少しサビている屋上へ続く扉を開けた。 視界には特に目立つものはなかった。取り敢えずは一安心だ。 屋上の位置はそれなりに高い場所にあるから色んな景色を見渡せる。ベンチもいくつか設置されているみたいだし、思いの外弁当を楽しむ場所にしてはもってこいなんじゃないか? 「……しかしまぁ……やっぱり1人は虚しいな。こんなにいい場所を1人で使っても何も楽しくなんか……ん?」 ベンチに座り、独り言をわざと大きな声で言いつつ弁当に手を付けようとしたら、あるものが目に入った。 それは女の子。屋上に来たときは気付かなかったが、少し離れたところに女の子がなにをするわけでもなく、ただボーッと座り込んで空を眺めていた。 「なんだ?俺以外にも寂しいランチタイムを屋上で過ごす輩もいたんだな」 今の状態から考えると親近感が湧く。そしてかなり嬉しい。 だが屋上にいる理由はわからないし、まさか俺みたいに1人寂しく弁当を食べようというわけではないだろう。 少し声をかけてみようか。周りには人はいないみたいだし、お互い1人だ。決して俺が寂しくて仕方ないからというわけではない。  
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