第二色

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        ――恥ずかしくて思わず殴っちゃった……どうしよう。 むつきは気を失っちゃったし、失わせた原因は私……看病した方が良いよね?   むつきには気が付いてから謝ろう。でも、むつきが可愛いなんか言うからつい……     顔が熱い、むつきの言葉に反応して顔が赤くなってる…今まで、言われたこともないし、堂々と言われたから恥ずかしいな……         むつきを仰向けに寝させ、その隣に座ってむつきの顔を覗き込む。 気持ちの良い位綺麗に気絶して、むつきは私が覗き込んでも一切反応しなかった。   むつきの顔は、前に夜道で二人の男に襲われた時に助けてくれた時のような怖さは無かった。 むしろ、何だか優しそうな柔らかな表情を見せていたの……         「あらあら、今がチャンスですよ柊ちゃん?」   「……!?」       何時の間に…!? 私の真後ろから、さっきむつきにくっ付いていた女の人が耳元で囁いていた。 全く気が付かなかった。   確か…みずき…さん?     「私の事は、瑞希、瑞希さん、みっちゃん、みーちゃん、のどれかで呼んで下さいねっ?」   「…………!」       かぷっ、と耳を甘噛みされた。 この人えっち…なの! むつきにもえっちな事していたし、えっちな性格してるの……       「うふふっ、睦月君が可愛いなんて言葉を言ったのは初めて聞きました。決して口には出さないで心の内だけで思う彼が、柊ちゃんの事を……ちょっと嫉妬です」   「そんなの…私には関係無い……むつきが勝手に言っただけ」             でも、何だか胸がぽかぽかと温かくなった。多分、安心感からなのかも……何故だかむつきは嫌いじゃない。 他の人は嫌い、大嫌い。   むつきに両親が居ないから?私と似たような境遇だから同情した? 分からない。   むつきと居ると、楽しく無くないのは何で?初めて私に深く関わろうとしたから? そもそも何で、私はここに来たいなんて言ったの?       分からない…分からない……      
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