第三色

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    「ふーんっ!せっかく流してあげようと思うたのに、睦月はんがそんな態度ならもうええっ」     パタパタとそこから立ち去ったみつねさん。 正論を言った気がするが…少々理不尽では無いだろうか? ふむ、女心とは難儀な物だ。     それからは何事も無く普通に風呂に入り、風呂から上がった。   全身を暖め、熱が冷めぬ前に寝間着に着替える。 髪は乾いたタオルで拭くとして、みつねさんに風呂が開いたことを伝えに行く。     風呂場を出てリビングへ。     そして、口に水を含んでいたら吐き出していた位の衝撃を受けた。ブーッ!と霧状になって吹き出していただろうか。   みつねさんが、気絶していた。   それもご丁寧に足下にスチール缶……大方、踏みつけて転んだ後に頭を強打。そのまま気絶と言った感じだろう。     …もう…何なのこの人…。     取りあえずみつねさんを起こすため、仰向けにさせて抱き寄せる。そしてゆさゆさと体を振らせながら声を掛けてみる。       「みつねさん、風呂上がりに食べようとした団子が冷蔵庫にありますが…」   「あかんっ!ウチも食べたい」       飛び起きた。   随分と団子が好きなのだな。 勿論団子の有無は嘘ではないが、まさか気絶から回帰するまでとは思ってもいなかった。   …たったの十数分で気絶してしまうとも思っていなかったが。  
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