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見事に霧状になって空中へと散布するお茶。
そんな事はどうでも良い。
今、気にするべき問題がある。
「え…えと…洋服貸してくれへん…?ウチ寝間着あらへんの忘れとった……」
みつねさんが、バスタオルを巻いて、半渇きの髪の毛でとてとて…と歩いてきたから事について。
もう貴女アレです。
馬鹿を越えて更に阿呆を越えて、痴女です痴女。
何が目的で素肌などを晒してるのだろうか?
金か?金なのか?
「ウチかて恥ずかしいわっ…!せやけど、こうして言わな睦月はん気付かなかったやろ…?」
顔を真っ赤にして叫ぶみつねさん。どうやら羞恥心は当然の如くあるようで、可愛らしく発していた。
俺にも非はある。
確かに言われてみれば、みつねさんは家の鍵を無くして途方に暮れ、結果としてウチに泊まることになったわけだ。
着替えがないのは承知済みのはずだったのに、用意しない俺がいけなかった。
すぐに上下の洋服をみつねさんに渡すと、みつねさんは再び脱衣場に戻って着替え始めた。
やれやれ、これでは精神的にストレスが溜まってしまうな。
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