第四色

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    ――朝、目が覚めた。 若干の寝苦しさと共に。   昨夜はみつねさんの痴女的行動に呆れ、足早に自室で眠りに落ちてしまった。みつねさんに寝室指定をさせる前に。     だからであろうか……みつねさんが俺の隣で寝ているのが。     しかも、あろうことかみつねさんは昨日の格好のままで寝ているため、霰もない姿になっていた。 とても思春期男子には刺激的な、色気の強く、エロスに満ち溢れている。     「ぅ…ん…」     俺が起きたことによって、どうやらみつねさんも起床したようだ。 可愛らしい声を上げながら、目を手の甲でクシクシと擦って強制的に意識をはっきりさせている。     「おはようございます。少ししたら、問いただしますから」   「ふぇ…おはよ…睦月はん?」     ――ピシッ!   おや、みつねさんが石化した。 自分の家で寝ていたと思っていたのか、それとも俺が先に起きていたからか、はたまた自分の格好に気が付いたからか?   取りあえず、悲鳴を上げられたらたまったものじゃない。 只でさえ寝起きなのに、高音の悲鳴など喰らったら悶絶は間違いないからな。     「よ…夜這いならぬ朝這いなん?睦月はん…」   「ぶっ飛ばしますよ?」     全くの見当違いな答えでした本当にありがとうございます。 取りあえず自分の格好だけはしっかりと把握してもらいたい。   昨日の、大きなシャツ一枚だけで寝ていたみつねさん。 替えの下着は有るはずが無いので必然的にノー下着。 寝ていた事による寝返りやら何やらで限界ギリギリまで捲り上がったシャツ。 女性である象徴から浮かび上がる突起物。   みつねさんの美しい脚線美に、男として思わず目線が行ってしまう悲しき性。     こんな解説をする俺の頭も相当おかしくなったと思う。    
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