第四色

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    「…ぼーりょくはんたい…」   「残念、これは制裁だ」     ポカポカと座りながら腹を殴ってくるが、痛くはない。 まるで幼稚園の園児を相手にしている気分だ。 決してロリコンではない。   とにかく、殴ってくる柊を落ち着かせ、元気そうなのを確認出来たのでバイトに向かうとしようか。 図書室に長居して柊が不機嫌になるのは面倒だからな…。     「じゃ」   「…ふんっ…なの」     一応声を掛けたが、返ってきたのは不機嫌そうな声。 どうやらものの数分で不機嫌にさせてしまったようだ。 全く、柊の機嫌は山の天候よりも変わり易い…かな?     はてさて、用事も済んだし喫茶店のバイトにでも行くとしようかね…。 俺は靴を履き替え、肩に鞄を乗せながらカツカツと喫茶店への道を歩き始めた。     途中、色々な町の住民に声を掛けられ、その都度歩みながら手を振ったり返事をしていた。 しかしまさか、子供にまで顔を知られているとは思わなかった。   例えば、母親と共に居た少女がパタパタとこっちへやって来たと思えば、いきなり抱擁を求めてきたり。 他にも数人の少年達が集まり、色々と質問してきたり。   とにかく、喫茶店へ到着した時には俺はヘトヘトになっていた。今までで初めての体験だった。    
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