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全く…別に他人の視線を気にする程の事はしていないが、セクハラだ何だと言われたら世間的立場が危ぶまれる。
これ以上悪化しなければ良いのだが…。
時に、何故最近になって柊は此処に来るようになったのだろうか。
そんな疑問も、柊が見せてきた一枚の紙によって解決した。
「期間限定(睦月君が淹れた)紅茶飲み放題……」
あの人かッ!!(着物的な意味で)
「おぉ…凄く…手書きや…」
「…貰った…なのー」
そう言えば確かに、柊が来てからやけに紅茶を頼むと思ったら…そう言うことだったのか。
達筆に書かれた内容。
一見機械で印刷したように思える出来栄えだが、直接紙に筆で書いているのが分かる。
今まで姿を見せていないが、まさかこんな形で思い出すとは思わなかった。
会計はみつねさんがやっていたから分からなかったが、そんな特別券を使用しているとは…。
と言うか、そんな物良いのですかマスター?
「別に、構わないけど?」
「そうですか…」
「きちんと常識のある人以外は渡してないからね」
今までそんな物の存在知らなかったのだが。
「まぁまぁ睦月はん。あまり深く考えたら駄目やで?マスターやから」
「そうですねマスターですし」
それで通じてしまうのが恐ろしい。しかしそれが事実なのである。
みつねさんが肩をポンポンと叩き、どこか遠い所に目線――目は閉じているが――を向けて悟っていた。
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