2人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと思い立ち、600のシングルに火を入れる。
5年ぶりの帰郷に、もどかしさを覚える。
大きな鼓動に身を寄せながら、懐かしい道に足を向ける。
「いい歳して、いつまでそんなんに乗ってる」
クスリとして、ステップを蹴る。
オヤジもお袋も、懐かしく迎えてくれた。
酒のみながら、話した。
一日畑に出てみた。
地元の友人にあった。
誰もバイクのことには触れなかった。
「また、いつでも帰ってきなっせ」
なんだろう、ホッとする。
少し遠回りして、昔の峠を通る。
右、抜けて左…ここは一呼吸、次に全開。
右手…少し緩める。
そう言えば、昔のメットが置いてあったなぁ。
気張らなくていい。
たまには立ち寄ろうかなぁ。
take it easy…
自分の恥ずかしさを横目に、
「気楽にいこうよ」
遠い場所じゃないさ。
最初のコメントを投稿しよう!