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見慣れたこの道を少年は一人歩いていた。
草木の覆い茂るこの道を風が穏やかに吹き抜ける その道を歩いて行く、 それが少年は好きだった。
いつものようにそこを通って学校へ行く。
「おはよう、詩音」
振り向くとそこには見慣れた顔があった。
「敦史……」
小宮敦史、少年のクラスメートで大切な友人だ。
「何だよ、朝から暗いな。せめて挨拶ぐらい返せ」
「………おはよう」
「よろしい」
このやりとりもいつものことらしい。
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