~某日・豪雨~

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「…あんたは?閻魔様の付き人かなんか?」 杖を突き付けられても動じず、男はメルに問いかけた 「あたしはあんたをここに召喚した召喚士よ。とっとと契約交わすからそこでじっとしてなさい」 言い終わる前に杖の先が赤く光る メルが杖を動かすと、光がまるで空中に文字を描いた様に形を変えた そしてそれを手のひらで掴み 男の額目掛けて張り手と共に叩きつける が ギリギリのところで男は白刃取りの様にメルの腕を掴んでそれを阻止した 「ちょっと!!なに拒否ってんのよ!?」 力を込めて文字を男に押し付けようとするメル 「ワケ分からんものを貼っつけられてたまるか…!」 男はメルの腕を押し退けて、立ち上がるとそのままメルと距離をとった 睨み合う二人 その間に老人が割って入った 「双方落ち着け!!まずはメル。杖を下ろせ。若人、お主もそう身構えないでくれ」 メルはその言葉に耳を傾けず、杖に魔素を込める それを察知した老人はメルを正面に見据えて、腰のポーチから白地に赤い模様が描かれた手袋を取り出して両手にはめた
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