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はい、放課後。
「ふあぁぁぁ…」
あくびをする谷口。それを見て俺は、
「………今日もか。」
と一言。高山がそれに続く。
「まあ、癖なんだからしゃあないだろ。今日は部活もないし、早速ゲーム店いくぞ。」
「は?なんで?」
谷口が困惑の表情を浮かべるのを余所に、沈黙する俺と高山。溜め息をつき、俺は言った。
「………忘れたのか?『罰ゲーム』だよ。」
谷口はいまだ困惑の表情を浮かべたが、
「『罰ゲーム』?………ああ!『ついて来い』ってことか!」
………やれやれ。
俺らはその足で、ゲーム店にむかった。
ゲーム店についた俺らは、約束通り『ジェノサイト・クロニクル』を買った。
そして、そこで解散となった。
各々、ゲームがしたくてたまらないのだろう。もちろん、俺もそうだった。
だから、急ぎ足で家に帰ったのだった。
………この時はまだ、あんな事が起きるとは思わなかった。
家に戻って来た。
「ただいま~」
それに、鈴があまりに興味なさゲに、かつ怒り口調で、
「おかえり~」
と、素っ気無い会話が続いた。
鈴は相当怒っているようだったので、足早に自分の部屋に入った(確かに、早くゲームがしたいという気持ちもあったが。)。
そして、自分の部屋。
「ふう。」
満足げな顔で、ゲーム機を用意する俺。
起動すると、すぐにキャラ設定があった。
『名前を決めてください』
ここは漢字があったので、『黒谷一樹』にした。
『職を決めてください』
と、そこには16種類くらいの職があったが、面倒いので『剣士』にした。
『性別は』
…ここは『男』。
『これでよろしいですか』
…『はい』を選択。
『登録しました』…と、キャラ設定が終わった後、画面が黒くなった。
「ん?ロードか?」
と思ったのも束の間、真ん中に赤い字で、
『転送します』
と出た。
「……?」
転送の意味を疑問に思っていると、突然画面が一気に明るくなり、俺は目を覆った。
しかし、急に明るくなった画面から、今度はもっと強い光が差し込んできた。
その光をあびるや、意識が薄れ。
なんだこれ………そんな事を考えながら、俺の意識は遠のいていった。
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