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普通にビクッとする俺。すると、よろけながら鈴が入って来た。
「うぉ~い!元気かねー!」
だめだ、鈴の奴完全に酔ってる…
部屋内をキョロキョロと見回した後、ゲーム機のコントローラーを握りながら唖然として居る俺に、
「あっ!あにきぃ!ゲームしてる!一緒にゲームやろうぜ!」
………やれやれ。呼び方まで変わってやがる…
「一緒にゲーム?………してもいいが、何やるんだ?」
「これ!」
と取り出したのは格ゲー。しかも俺の知らない奴。
「初めて見るが………やっても良いが、負けても知らんぞ?」
「兄ちゃんなんかに負けませんよ~だ!」
「そこまで言うなら………挑戦者、受けてたとう!」
「そうこなくっちゃ。」
しかし格ゲーとなると時間も掛かる訳で。
結局第100ラウンドまでやって、鈴は力尽きた。ちなみにだが、成績は98勝2敗。2敗はハンデ戦だ。
鈴が寝た後―
「…寝るか。」
勉強というものもあったが、さすがにする気になれず、就寝。
………目が覚めると、なんにも無い場所にいた。何にもない場所?違うな、上下左右、前後全方位すべてが真っ白だった。
これって目、覚めてるのか―――?
疑問に思っていると突然。
―イツキ―
「ん?」
聞こえてきたのは、健気で、はかない女性の声だった。
―イツキ―
「なんだ?俺を呼んでるのか?」
―もうすぐあなたは―
「お前は誰だ?」
―こっちに―
―くるー事になるだろうー
「はあ?」―…
「おい!」
―…
「答えろよ!」
それを境に、女の声は聞こえなかった。
。
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