電話

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  「もしもし……、もしもし? おーい、聞こえてんのか?」 『…………』  一向に喋る気配の無い電話の向こう側の主に、思いきり分かりやすく舌打ちを聞かせて電話を切った。  ――これが、今日四度目の非通知電話。  電話の相手は分かっている。お前、だろ? ……まぁ、怒るのも無理は無い。お前にとっては急な別れだったろうしな。  着信履歴を眺めながらそんな事を考えていると、電話が激しく震え出した。  
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