十哉 17才 春

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高校2年、始業式。  その日初めてハルと話した。 1年の時はクラスも違い、接点も何もなく名前とクラスと悪い噂だけ知っていた。 「笠井 春希、念願の同じクラスだなぁ。あれで性格さえ良けりゃ完璧なのに。まっ、同じ教室にいるだけで、目の保養だな」 紺野 忠明 1年から同じクラスの友達だ。 「確かにな、でもまぁ噂は噂だろ?」 「佐原君、紺野君、席近いんだから全部聞こえてるからね」 ハルは名前順で斜め前に座ってた。 それがハルとの初めての会話だった。
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